「神奈川の石仏・下巻」が刊行されました

かつて神奈川県には「神奈川石仏の会」という石仏の研究と同好を目的とする団体がありました。昭和56年に69名の会員で発足し、県内各地で精力的に石仏の見学会や調査活動を行ってきました。その成果は創立10周年記念として『神奈川の石仏 上巻』が刊行され、今も多くの研究者や愛好者に参照されています。

 

しかしさまざまな事情が重なり平成27年に「神奈川石仏の会」は解散となり、会費の積立金や「神奈川の石仏 下巻」作成のための手書き原稿や資料の束が残されました。

 

当会「神奈川狛犬と石仏の会」が発足後すぐに神奈川石仏の会OBからご相談があり、積立金と原稿一式を受け継ぐことになりました。神奈川狛犬と石仏の会はこの託された思いを重く受け止め、書籍としての体裁を整備し、令和7年12月に『神奈川の石仏 下巻』として完成いたしました。

 


…というのが刊行までの経緯です。詳しくは「神奈川の石仏 について」をご覧ください。

それではどんな内容なのか、少しだけご紹介しましょう。当時の会員の皆さんが一生懸命石仏と向き合い、原稿を作成していらした様子が生き生きと蘇ります。

 

昭和62年6月の、例会のしおりです。テーマは 「開発の波せまる 横浜の秘境 舞岡の石仏」

舞岡八幡宮から長泉寺まで、徒歩4キロのコースです。次のページには地図や見学する石仏の解説が詳細に描かれています。


こちらは平成元年6月の例会のご案内で、藤沢市域の地神関係石造物について詳細にまとめられている資料の一部です。小田急線善行駅から藤沢駅まで、見学地各所での石造物が盛りだくさんです。
どんな道を歩き、何を見ながらお弁当を食べたのか。想像が広がります。


こちらは平成3年の夏に開催された緑蔭清談会のお知らせです。

現在も神奈川狛犬と石仏の会に受け継がれた「緑蔭清談会」、関内の技能文化会館8階の大きな会場で開催されていたんですね。参加人数も多く、当時の熱気が感じられます。


見学先の資料も多数残されています。こちらは来迎寺(西御門の方)、昭和61年当時のリーフレット。


 

「神奈川の石仏」の内容は主に昭和後期から平成初期の石仏調査資料なので、現在の状況とは大きく異なっています。道路拡張工事による場所の移動、寺社の移転や墓じまいによって移設された石仏、更にはもう存在しない石造物も多いでしょう。しかしそれだからこそ貴重で、本を見ながら記憶を辿り、当時と同じ道を歩いて現在との違いを感じたりできる大切な記録だと思います。

 


 

『神奈川の石仏 下巻』は、会員でない方もご購入いただけます。

 

B5版・244ページ

価格:1冊 1,000円

送料:320円

発送方法:郵送(ゆうメール)

 

ご希望の方は、当ホームページのお問い合わせ欄より「神奈川の石仏 下巻 購入希望」と明記のうえ、お申し込みください。